ボリス・ベルマン / 阿部美由紀ボーリンの弟子ボリス・ベルマンによるピアノ演奏に関する書籍です。近年日本でもロシアのピアノ教育を受けたピアニスト(反田恭平さん(ショパンコンクール2位入賞)や牛田智大さん、進藤実優さん、松田華音さん、清塚信也さん等)が活躍し、ロシアピアニズムに対する関心が深まっていると思いますオボーリンはオイストラフとのデュオとして有名な一方、ポリーニやアルゲリッチらと共に活躍したアシュケナージやミハイル・ヴォスクレセンスキー(反田恭平の師匠)、ペーター・レーゼル(現代を代表するベートーヴェン弾き)等を育てた教育者でもありました。こちらの書籍ではそうしたロシアピアニズムの伝統や合理的な奏法について垣間見ることができると思います。　こちらの書籍はネイガウス「ピアノ演奏芸術」、リーベルマン「現代ピアノ演奏テクニック」、原田 英代「ロシア・ピアニズムの贈り物」、大野眞嗣「「響き」に革命を起こすロシアピアニズム」等と共に日本語で読めるロシアピアニズムに関する重要文献の一つだと思います演奏技法から音楽の理解の仕方まで音楽を演奏する上で必要な事柄がイメージ溢れる言葉と共に非常に実践的に語られる。ピアニストでありピアノ教師である著者が、実際に学生とやり取りをしたエピソードが随所にちりばめられ、音楽と学生への愛情に溢れる助言がユーモアをまじえて紹介される。音楽大学の学生、ピアノレスナー、学習者にとって大いに啓発される書となっています。#ボリス・ベルマン#阿部美由紀#本#芸術／音楽・舞踊