LUX A3000パワーアンプ、ペアーをフルレストアしました。シャーシはA3045ですが、内容はA3000 KT88仕様です。

シャーシ、ブロックコンデンサー、電源及び出力トランス、チョークコイル、ボンネットと電源スイッチ以外ほぼ全て交換しました。スピーカー端子はバナナプラグ対応にしています。一部のブロックコンデンサーは保管していた新品を使用しています。紙フェノール板で製作されていたプリント基板はガラスエポキシ板で作り直しています。

配線材はBELDENの高域特性に優れた銀コーティング銅線テフロン被覆のフックアップワイヤーを採用していますので抜けの良いサウンドが得られています。
配線はからげ配線を全てに施しています。（トランスへの配線と圧着端子を使用しているスピーカー端子とアース端子を除きます。）

音質に重要な影響を及ぼすカップリングコンデンサー及びバイパスコンデンサーその他にドイツWIMAのフィルムコンデンサーを採用しています。写真の中で赤く写っている四角いものがそうです。
WIMAのフィルムコンデンサーはマッキントッシュMC275レプリカにも採用されている音質の良いコンデンサーですが、本機ではMC275よりグレードの高いものを採用しています。

抵抗はDALE（現在はVISYAY-DALE）の音質的に評価の高い金属皮膜抵抗をメインに使用。重要な部分には音質の良さで評価の高いリケンRMGカーボン抵抗を採用しています。かねてから愛用しているDALEの無誘導巻線抵抗も採用しています。

基本的に音質重視での部品採用をしています。電源回路にはファストリカバリーダイオードを使用して音質向上を図っています。

RCA入力ジャックはドイツWBT社のWBT-0201 Eコアキシャルソケットを使用し、入力ボリュームからはCardas Audioの２芯シールドケーブルでメイン基板の入力端子に接続しています。

真空管は初段に東芝製12AX7高信頼管 N.O.S.（New Old Stock）。位相反転にも東芝製12AU7高信頼管 N.O.S. 球を採用。プリドライブ及びカソードフォロワにも信頼の東芝製6FQ7 N.O.S. 球。MT管は全て未使用品です。
このドライブ管は本来LUXがNECと共同開発した6240G（設計最大プレート電圧800V）を前提に回路設計されていますが、すでに製造終了して流通量も少ないので入手困難です。
数多くのアンプで代替球として6CG7/6FQ7（設計最大プレート電圧330V）で何ら問題なく使用できていることが確認されています。勿論このアンプでも全く問題なく正常動作しています。

出力管は英国GECオリジナルの KT88 茶ベースUSED球を使用しています。ではありますが、ゲッターの減りが少なく特性の揃った球を使用しています。
真空管ソケットは全てセラミック製を使用して放熱性に配慮しています。

音質は極めてスムーズでナチュラル。アンプの存在を忘れて音楽に没入できる優れた音質であると自負しています。個人的にはマッキントッシュMC275レプリカを超えたと思っています。

ボンネットと底板及びシャーシ内部は錆が出ていたので、錆落とし後、再塗装しています。トランス類は一部目立たない傷がありますが比較的美品なので銘板を磨くにとどめ、再塗装はしていません。

アンプ底板に貼り付けるよう指定されている、出力管交換時のバイアス調整説明書は再塗装のため剥がしましたので、印刷して同梱します。

尚、このアンプの使用部品はオリジナルから大幅にアップグレードしていますが、回路はLUXKITのASSEMBLY MANUALに従って再組み立てしています。
組み立て後エージングをかねて７２時間以上ランニングテストしましたが、一切破綻を見せませんでした。
長年のご使用に十分耐えると思いますし、安心してご使用いただけると確信しています。

最後になりますが、性能はピカイチですが、新品同様というわけに参りませんので、神経質な方、完璧を求める方は入札をご遠慮下さい。発送は２個口で送料は２台まとめてです。







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