今から約27年前にアメリカから購入した1964年モデル, シリアル番号0292のモズライト、ヴェンチャーズモデルです。ヴェンチャーズが日本に来日する少し前のノックミアウトヴェンチャーズのレコードが発売されていた頃のモデルでノーキーエドワーズがフェンダーのジャズマスターからモズライトの試作品を使うようになった頃のモデルです。おそらく世界的に見ても入手は困難なギターと思います。塗装はラッカー仕上げで、アンプを繋げなくても乾いた音質でなり響きます。当時は一つ一つギター職人が手作りをしていた時代で木材の材質も吟味されており、ネックも薄いにも関わらずそりなどはほとんどありません。アンプを通したときにギターの音色もまさしく60年代のオールドの素晴らしい音色です。ベンチャーズバンドの仲間からもそのギターは絶対に売っちゃダメ、売るときは一声かけてね、と言われるほど、演奏した時の音は、リイシューのサウンドとは違います。ただやたらにボリュームが大きいのではなく、ひずみつつもきれいな細やかなひずみを出し、エフェクターを使うことなく、60年代の音色が再現できます。私の兄が60年代の真空管ギターアンプを制作しており、リバーブも当時のスプリング式を採用、多くのスタジオミュージッシャンからの注文を受けており、生産が追い付かないほどです。こののアンプに通して演奏すると1964年ごろの素晴らしいサウンドを手にすることができます。このギターを一生所有している予定でしたが事情により手放す決心をいたしました。このギターを海外でなく、日本で大切に使っていただけるモズライトファンの方にぜひ購入していただきたいと思います。